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取扱分野(刑事事件)

保釈を求める弁護活動

勾留されたまま起訴されると、裁判が終わるまで身体拘束が続くことになります。
起訴後に身柄拘束から解放される制度として、保釈というものがあります。
○○○円の保釈金を納めれば、裁判が終わるまで釈放するという許可を裁判所に出してもらうものです。
釈放されている間に、裁判官が定めた条件(事件関係者との接触禁止、住居制限等)に違反すれば、保釈金は没取されることがあります。
裁判が終われば保釈金は返還されます。

保釈金は、被告人に資力・収入がない場合でも、100万円から300万円の間になることが多いです。
このお金を用意できない場合には、保釈支援協会というところで、お金を借りることができることがあります。
ただし、保釈支援協会への申込人には、本人ではなく家族等になってもらうことが必要です。
申込人から委任状をもらえば、弁護士と保釈支援協会との間でFAX・電話のみで利用ができるので、弁護士にとっても使いやすいものです。
類似のものとして、弁護士協同組合が行う保釈保証書発行事業というものもあります。

保釈の手続きですが、まず身体を拘束し続ける必要はないことなどを主張した保釈請求書を、第1回公判期日の前には刑事14部に、第1回公判期日後には事件が係属している部に提出します。
その後、裁判官は、検察官から意見を聴いた上で、保釈を許可するか否か決定します。
予約をした上で、担当裁判官と面会又は電話をし、書面では伝えにくいことを説明したり、裁判官からの質問に回答したりもします。

保釈請求は何度でもできるので、最初は通らなくても、裁判がある程度進行した段階で再度チャレンジすることもできます。裁判の進行につれて証拠隠滅の危険は低下すると考えられるからです(例えば、ある証人に対する尋問が行われた後には、その証人に対する働きかけの危険は低下するということです。)。

裁判所から保釈許可が出て、裁判所の出納係に保釈金を納めれば、被告人は釈放されます。
保釈条件が守られ裁判が終われば保釈金は全額被告人に返還されます。なお、保釈支援協会を利用していたときのお金の流れは、保釈支援協会→弁護士→裁判所→弁護士→保釈支援協会となります。
被告人が保釈されているときに実刑判決を受けたときは、判決後その場で、検察庁職員により身体を拘束されてしまいます。
控訴する場合には、再度保釈請求をすることになります。

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