訴訟上の和解
訴訟上の和解とは
訴訟上の和解とは簡単にいうと訴訟の中でする和解です。
もちろん訴訟上の和解をするか否かは当事者の自由ですが、訴訟上の和解をするメリットとしては主に、①紛争の早期解決、②リスクの回避、③履行の確実性を高めることにあるといえるでしょう。
和解勧告の時期
裁判の途中で、裁判官から和解を勧められることがよくあります。当事者から和解を求めることもあります。
勧められるタイミングは事案により異なりますが、双方による一通りの主張がされた後、尋問が終わった後のそれぞれにされることが多いといえます。
和解成立の過程
訴訟上の和解成立に向けては、裁判官の心証が一定程度開示される中で、当事者が交互に裁判官と面接するという方法がとられることが多いです。
最終的な判断権者である裁判官自身が関与するということもあり、お互いが相容れない見解を持っているにも関わらず、和解で訴訟が終了することは多いといえます。ただ、双方の感情的な対立が激しいときには和解は成立しにくいと一般的にはいえます。
訴訟上の和解の効力
和解ができるときは、「和解調書」が作成されます。
相手が和解金を支払わないときなどはこの和解調書により強制執行の申し立てをすることができます。
和解をするかしないかの決断
和解をするかしないかは、訴訟の中で最も悩ましい問題の一つだといえます。依頼者の方がその難しい問題について決断することを助けるために、判決となったときのその内容の見通し、蓋然性等について、よくよく説明するよう心がけております。