親権と調査官調査
家庭裁判所には、心理学、教育学などの専門知識を有する家庭裁判所調査官が配置されています。
親権が争われている事案においては、家庭裁判所調査官が子どもの意向(心情)、生活状況、監護状況等について調査をすることがあります。
調査官は、裁判所からの調査命令に基づき、聴き取りや観察等により、子どもの監護状況や子どもの意向等を調査します。
子どもの意向調査においては、同居している親からの影響を排除するため、聴き取り等がなされるときには親は席を外すことになります。
家庭裁判所調査官の調査結果は、調査報告書という形で裁判所に提出されます。
調査報告書には、調査内容のみならず親権者の指定に関する調査官の意見も記載されます。
家庭裁判所調査官の意見は、最終的な裁判官の判断に対して大きな影響を持つといわれています。
当事者も、通常、調査報告書を閲覧等することができます。
理想としては、当事者双方は、子どもの利益を最優先にするためにはどうしたらよいのかという観点から調査報告書を検討すべきなのでしょう。